ビヘイビアの河又です。今日は、MAにおける「アクティブプロスペクト」の概念を理解して顧客のWeb行動を掴もうという話をします。MAの裏側を少し知ることで、効果を最大限に高めることができます。
アクティブプロスペクトとは
Active Prospectを直訳すると「活動的な見込み客」となりますが、MAにおいては「Cookieが紐付いている顧客」のことをアクティブプロスペクトと呼びます。Salesforce.com(&Pardot)で主に使われる言葉ですが、同様の概念はどのMAにもあります。
Cookieとは、顧客のブラウザ(閲覧環境)に紐付いた一種の識別子です。これが顧客側に登録されていないと、顧客のWeb行動を記録することができません。つまり顧客のWeb行動を最大限に掴むためには、顧客<=>Cookie間の紐付けを戦略的に行う必要があります。
どのようなシーンでCookieを紐付けられるか
Cookieを紐付けられるシーンには主に以下の2パターンがあります。
- MAから顧客宛に送付したメール内のリンクがクリックされブラウザが開いた場合。
- MAのトラッカータグが入った状態の自社サイトに対し、顧客がログインした場合(ECサイト等、ログインの仕組みがある場合のみ)。
これらを「紐付けチャンス」と見て、積極的にこの行動が行われる動線を作れば、アクティブプロスペクトの増大につながります。
メールを見てもらうだけではCookieは紐付かない
重要なのは、MAから送付したメールを開封してもらうだけでは、顧客にCookieは紐付かないということです。それでも開封ログは取れますが、Web行動をトラッキングすることはできません。
顧客のWeb行動を掴むことがどれくらい重要か?は業態にもよるかとは思いますが、これを重要と見るなら、可能な限り「メール内のリンククリック」もしくは「自社サイトに対する顧客のログイン」を促進していかなければなりません。
Cookieの有効期限に注意
いったんアクティブプロスペクト化したとしても、永遠に続くわけではありません。MA製品の吐き出すCookieにはそれぞれ有効期限が定められており、これを超えると消滅してしまいます。Pardotなら180日〜3650日の間で変更可能で、MarketoやHubSpotなら24ヶ月です。Pardotはその長いCookie持続を売りにしていますが、24ヶ月あれば大抵のシナリオで十分でしょう。つまりその場合、24ヶ月以内に再度紐付けられるようなシナリオを作る必要があるということです。